くるくるまわって、またあした

風邪、ひいた。顔が熱い。体調管理気をつけてねって、あれほど言われたのに。 いつもよりも起きてくるのが遅いと思ったのか、部屋の戸を開けてきた母さんが、あらまあと呑気な声を上げて、こりゃお休みね、と言った。 部屋を出る前に「それで学校いこうなんて思っちゃ駄目よ、監督さんには連絡しておきなさい」と念を押された。 どうしよう。(わたしの頭の中はいまおにぎりとお茶と部員の皆とでいっぱいである) とりあえず監督と志賀先生には連絡しないといけない。熱い頭の中で文面を考える湯気がでそうだ。 風邪を引いてしまったので今日はお休みします。迷惑かけてすみません。それだけ打って、送信ボタンを押す。 送信完了しましたの文字を見て携帯を閉じた。私がいなくても、大丈夫かな、大丈夫だよね。監督も花井くんも居るんだし。 おにぎりがひとつ、おにぎりがふたつ、おにぎりがみっつ。昔話のようにおにぎりが転がっていく。 (おにぎり、つくらなきゃ!)飛び起きたけれど、私が居るのはやっぱり教室でもグラウンドでもなくて見慣れた部屋だった。 携帯のライトが点滅している。新着メッセージ15通!普段業務連絡を除いてはメールなんて全然しないので、これには驚いた。 そのうち2通は監督と先生で、私が送った数分後に返ってきたものだった。(どうやらあのあとすぐ寝たらしい) 3通は仲の良い女の子達。寂しかった、早く元気になってね、という感じの文が長々と書かれている 残りは「しのーか、元気になったらおにぎりよろしく!」というおにぎり関連と、「お大事に。」とだけ書かれたメール。 丁寧に少し長めの文で書いてくれた人も何人か。 皆男子にしてはマメだなあ。皆の方がしんどいのに。 そう考えると何だかよくわからないものが込上げてきて、枕に顔を埋めた。(もっと、もっとがんばろう)携帯の向こうからあの騒がしい声が聞こえてくる気がして、明日のために瞼を閉じた。












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おまけのみんなの会話

9組たち(朝練後)
「しのーか休みって事はさぁ、今日おにぎりどーなると思う!?」
「おまえちょっとは心配しろよ」
「心配してるって!しのーかもおにぎりも!なぁ、三橋!」
「う、ん、俺も、心配」
「俺おにぎりどーなるか聞いてくる!あとしのーかがどんくらい悪いのかも!」
「あ、お、俺、も!」
「飯ばっかだな…」

7組たち(昼食時)
「なーなー、しのーかにメール送ったぁ?」
「まだ送ってねー」
「うわ阿部ひど!冷てぇー!いっつも世話になってんだろー!花井はー?」
「俺あとで今日の練習内容とかまとめてから送るけど」
「えー、俺朝練終って1限の時に送ったよー、だって心配じゃん、同じクラスだしぃー」
「…授業聞けよ」





水谷は千代ちゃんと仲が良い気がする。