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いつかなんて 「もしも、私が地球人だったとしたらどうするアル」 こののんびりとした(悪くいえばぐうたらとした)日々もいつか崩れてしまうと思うと、少しだけ怖い。 彼らは私の存在を否定しなかった。それだけで私は彼らが温かいと思った。 そう、ちょっとした疑問だった。もしも私が地球人だったら彼らは私をどう見るだろうか。 くだらない、と自分でも思った。親や数少ない故郷の人々を忘れる事なんかできない、私は夜兎でしかない。 いつもと変わらないのんびりした日だ。皆でドラマの再放送を見ているときだった。 そのドラマはなんとなくついているだけで真剣に見ているものは居ない。期待はずれのドラマだった。 ガリガリとアイスを頬張る音、お茶をすする音、そして私が酢昆布をかじる音。 新八が湯飲みを置く。 「別にどうもしないけど」 そういって不思議そうに私を見た。「そう」と私は小さく言った。銀ちゃんは何も言わずアイスを頬ばったまま。 やっぱりそういうもんなのか、と思った。変わりたいと思うのは私だけで周りは私が変わったとしても、別に。 夜兎は嫌いじゃない。むしろ人を傷つける自分が嫌いだ。我を忘れて傘を振り回す、自分が。 「だって神楽ちゃんが地球人だとしても何も変わらないでしょう?」 「どうしてヨ。もしかしたら弱い女の子かもしれないネ」 「ううん。どうだろう。でももしそうだとしても僕は何も変わらないと思うけどなぁ」 「ならあれか、お前。お前自分の事強い女の子って思っちゃってんの」 ここで銀ちゃんの乱入。私はきっと話には参加しないと思っていた。銀ちゃんはこういう話のときたいてい参加はしない。 見守るだけという感じ。何故参加したのだろうと思っているとアイスの棒がゴミ箱へと投げられた。 理由はアイスを食べ終わったから、という銀ちゃんらしい理由だった。 「…わからない」 「ほらみろ」 「ね?深く考えることじゃないよ」 じゃあ私がただの地球人の女の子だったとしても、受け入れてくれる?私が夜兎だから受け入れてくれたの? ずっと此処に居たい。甘えてばかりではいけない。だからといっていっそのこと突き放してくれたらよかった、なんてことは思えない。だって私は彼らが大好きだから。 きっと別れの時が来るであろう、いつか。そのいつかが怖くてどうしようもない。気づいたらそのいつかはすぐ傍にいるのだから。 |